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「令和5年度公益法人の会計に関する諸課題の検討状況について」の公表について

「令和5年度公益法人の会計に関する諸課題の検討状況について」の公表について

 公益法人制度改革については、令和6年5月14日に認定法の改正案が衆議院本会議において可決成立し、令和7年4月の施行が予定されています。公益法人会計基準についても、この新制度の施行に伴い、新制度に整合したものに見直す必要があり、内閣府公益認定等委員会「公益法人の会計に関する研究会」において検討が行われ、その結果が、「令和5年度公益法人の会計に関する諸課題の検討状況について」(以下「報告書」といいます。)として令和6年5月24日に公表されました。

 報告書の主なポイントは次のとおりです。

 

・資産は使途拘束資産(控除対象財産)を区分し、純資産は指定純資産と一般純資産 
 に区分する(使途拘束資産は注記等で表示)。

・活動計算書(正味財産増減計算書から名称変更)では、指定から一般への振替処理
 を廃止する。

・内訳表は注記事項に位置づける。

・公益目的取得財産残額については、別表Hを廃止し、公益目的事業会計の純資産額
 を基礎として算定する。

 

 また、報告書では、「本表は簡素でわかりやすく、詳細情報は注記等で」という基本的な考え方に立つこととされています。そのため、貸借対照表及び活動計算書の本表については、簡素な様式が示される一方、注記については、従来よりも詳細な様式のものや現行の定期提出書類に含まれている内容を追加する方向性が示されています。

 報告書で示されている本表と注記の記載内容をまとめると、次のとおりです。

 

本表

注記

○貸借対照表

…固定資産の区分:

  有形固定資産

  無形固定資産

  その他固定資産

…純資産の区分:

 指定純資産

  一般純資産

①会計区分別内訳

…貸借対照表内訳表を注記事項に位置づける

②資産及び負債の状況

…現行の財産目録に相当

…使途拘束資産(控除対象財産)を表示

…必要に応じて、基本財産・特定資産を表示

③使途拘束資産の内訳と増減額及び残高

○活動計算書

…法人全体の収益、費用を経常活動区分とその他活動区分に分けて表示

…費用の表示は活動別分類(機能別分類)

①財源区分別内訳

…収益、費用について、一般純資産に係る計上額と指定純資産に係る計上額を並列表示

②一般純資産の会計・事業区分別内訳

…現行の正味財産増減計算書内訳表に相当

③指定純資産の内訳

④控除対象財産(6号財産)の発生年度別残高及び使途目的計画

⑤事業費・管理費の形態別区  分

…別表F、Gの代替

-

その他の注記

【財務規律適合性に関する情報】

・中期的収支均衡に関する情報

…別表Aの代替

・公益充実資金に関する情報

・公益目的事業比率に関する情報

…別表Bの代替

・使途不特定財産(現行の遊休財産)規制に関する情報

…別表Cの代替

・公益目的事業継続予備財産に関する情報

など

-

附属明細書

①使途拘束資産(控除対象財産)の明細

…別表C(2)の代替

②中期的均衡の内訳明細

 

 現行の会計処理では、指定正味財産増減の部において直接費用が計上されることはありませんが、報告書では、指定純資産の部に費用として計上することが想定されており、実務上、会計システムの改修などの対応が迫られそうです。

 改正後の会計基準は、令和7年度から施行されることが想定されます。報告書の公表によって、新たな財務諸表の様式等が明らかになったところですが、今後、新基準への移行にあたっての実務上の対応方法等について、速やかに、検討、周知されることが望まれます。

 

 


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