【自治体内部統制シリーズ(その2)】内部統制とは ③COSOの内部統制フレームワーク

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【自治体内部統制シリーズ(その2)】内部統制とは ③COSOの内部統制フレームワーク

【自治体内部統制シリーズ(その2)】内部統制とは ③COSOの内部統制フレームワーク

【自治体内部統制シリーズ(その2)】内部統制とは ③COSOの内部統制フレームワーク

 J-SOX(日本の上場企業に適用されている内部統制制度)においては、COSOの内部統制フレームワークを取り入れています。COSOは、アメリカのトレッドウェイ委員会組織委員会のことで、1992年に内部統制のフレームワーク(枠組み)を発表しました。その後2103年5月に改訂がありましたが、日本を含めて世界中で幅広く利用されています。

 COSOの内部統制は、変化するビジネスおよび業務環境に適応し、リスクを許容可能な水準に低減し、組織が健全な意思決定および組織のガバナンスを支える内部統制システムを有効かつ効率的に整備できるようにするもので、事業体が重要な目的を達成し、業績を維持および改善する上で役立つものです。

 内部統制は、事業体の取締役会、経営者およびその他の構成員によって実行され、目的の達成に関して合理的な保証を提供するために整備された1つのプロセスと定義されます。なお、内部統制の目的は、業務目的(業績目標および財務業績目標の達成および資産を損失から保全することを含む、事業体の業務の有効性と効率性に関連)・報告目的(内部および外部の財務および非財務の報告に関連)・コンプライアンス目的(事業体が法律および規則を遵守することに関連)の3つが提示されています。

 内部統制の構成要素は、統制環境・リスク評価・統制活動・情報と伝達・モニタリング活動の5つです。各構成要素については次のとおりです。

統制環境・・・組織全体にわたって内部統制を実行するための基礎となる1組の基準、プロセスおよび組織構造。

リスク評価・・・目的の達成に対するリスクを識別し,評価するための動的で反復的なプロセス。

統制活動・・・目的の達成に対するリスクを低減させる経営者の指示が確実に実行されるのに役立つ方針および手続を通して確立される行動。

情報と伝達・・・情報は事業体が内部統制の目的を達成することを支援するための内部統制に関する責任を遂行するために必要なもの。伝達は必要な情報を提供し、共有し、入手する継続的かつ反復的なプロセス。

モニタリング活動・・・日常的評価、独立的評価、または両者の一定の組合せは、各構成要素における原則を実行する統制を含む内部統制の5つの各構成要素が存在し、機能しているかを確かめるために利用される。

 内部統制の目的と構成要素との関係については、いわゆるCOSOキューブ(立方体)という図で説明されます。皆様も内部統制のセミナー等でご覧になったことがあると思います。

COSOキューブでは、縦軸が各目的、横軸が各構成要素、第3の軸(奥行)が事業体の組織構造(全社レベル・部門・業務単位)です。経営者をはじめとする組織内のすべての者が、内部統制の機能と役割を効果的に達成し得るよう、工夫していくべきものといえます。


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